マゼルヘア編
今回クラウドマッシュを施術してくれるヘアサロンは、青山にある「マゼルヘア」。フランス語で「幸せになる」という意味を持つこのヘアサロンは、男性の支持が非常に高い人気ヘアサロンである。
今回、ビューティーBOX編集長を務めるダイスケさんにヘアモデルとしてご参加頂いた。普段帽子をかぶっていることが多く、ファッション含め全体的に「ゆる~い」印象の彼。今回はこの「マゼルヘア」にてちょっとオトナな印象のクラウドマッシュを体験していただこう。
担当するスタイリストは当サロンでも男性客のファンを多く持つトップクリエーターの伊坂氏。まずは軽いヒアリングを行なう。
モデルの髪質の特徴としては、やわらかめのくせ毛タイプ。頭の形は後頭部が若干絶壁型であるが、これは日本人には比較的多く、いたって標準だそうだ。ただしこのような絶壁型の人は、後頭部がつぶれやすい傾向にある。こういった点をどのように払拭するか、伊坂氏の技術に期待したい。
シャンプー後、髪を濡らしたままカット作業に入る。まずはサイドをバリカンとコームを使用し丁寧に刈り上げ。基本的にクラウドマッシュは「マッシュルームカット」をカスタムしたスタイルであるため、耳周り、襟足から順に軽くしていく。
後頭部は丸いラインを引いていき、下から上に向かって整えていく。これは「削り出し」という表現が適切かもしれない。伊坂氏にだけ見える、本来あるべき形に削り出していくのだ。カット終盤、髪を乾かせ微調整。
「マゼルヘア」を語るには、人気メニューのひとつ「アールストレート」は外せない。これはマゼル独自の縮毛矯正技術であり、自然なストレートの毛流れを作り出すことができる施術方法である。なんと、訪れる男性客の6割はこの「アールストレート」が目的というから驚きだ。くせ毛に悩む方は是非相談してみてはいかがだろう。
クラウドマッシュの重要なポイントである“クラウド(雲)”を作るにあたり、パーマはトップにボリュームを出すようにかけていく。雲のようなふんわりとしたスタイルになるよう、カットの際トップは長めに残してある。
パーマ液を流し終えた後、ドライヤーで全体的に乾かしていく。ドライヤーはかけ方ひとつでスタイリングの出来が決まってしまうほど、重要な工程だそうだ。斜め45°でつむじから毛流れに沿って風を当てていく。こうすることでキューティクルを逆立てることなく髪本来のツヤを引き出すことができる。
トップから前方は指を使い、様々な方向から風が当たるよう意識しよう。最後は手でかきあげるように根元を立ち上がらせると良い。サイドや襟足など、ボリュームを出したくない箇所については、下方向に髪を引っ張りながら風を当てると効果的だ。
最後の工程であるスタイリングに入る。今回使用するのは「DEVILジェルワックス7.0」。程よい動きと軽やかな質感を楽しめるジェルワックスだ。
スタイリング剤は後頭部からつけていく。前髪側はつけすぎないよう注意しよう。普段自分でスタイリングする際はついつい鏡で見える範囲である前方にばかりつけてしまいがちだからだ。
サイドはあえてハネさせることで動きを出す。指先でつまむように動きをつけるのがポイント。前髪は分け目を短くとり、立ち上がりやすくしよう。夏場は湿気や額の汗などでベタつくことがあるため、浮かせ気味に作ることも忘れずに。
こうして、「マゼルヘア」のクラウドマッシュは完成した。さて、その姿はいかに?
「今回のクラウドマッシュのコンセプトは“清潔感漂うオトナなクラウドマッシュ”です。ビジネスシーンでも通用するけれど、堅すぎず、ラフな印象を与えるスタイルです。ポイントとしては、七三できっちり分けるのではなく、あくまでもモデルさんが持つ本来の毛流れを重視している点ですね。チャラくなりすぎないようトップのボリュームは押さえ気味にしています。内に秘めている今まで見せたことのない自分を解き放ちたい! なんて人におすすめです(笑)」(伊坂氏)
遊び心を見せながらも、オトナの色気を感じさせるマゼルヘアのクラウドマッシュ。あなたも是非挑戦してみてはいかがだろう。
スタイリスト/伊坂 享 モデル/滝島 大介